能登半島地震、疲弊する現地の医療者に支援を【無料】

2024年2月13日


被災地で支援に当たるDPAT・DMATの隊員ら(小原氏提供)

 「医療者はとても疲弊している」。福岡県DPAT(災害派遣精神医療チーム)として、能登半島地震の被災地を支援した南ヶ丘病院(北九州市)の小原尚利院長は、深刻な面持ちで話した。時間の経過に伴って、「支援者への支援のニーズがさらに高まる可能性もある」と指摘した。

 これまで、医師、薬剤師、看護師など、多くの医療従事者に取材をしてきた。医療従事者は責任感の強い人が多いと感じている。やはり、人の健康や生命に携わっているためだろう。

 能登半島地震が発生して、40日程度が経過した。被害が甚大な半島北部では、依然として多くの地域で断水が続いており、復興への道のりが見通せていない。現地に住む医療従事者は、自身も被災しながら、被災者の命や健康を守るために力を尽くしている。

 しかし、医療従事者であっても、責任感だけで働き続けることはできない。休息を取れる仕組みづくりや、疲弊した人へのケアが重要だ。「現地の医療従事者への支援」という点も重視して、政府には被災地支援に取り組んでもらいたい。(久保 駿太郎)

前のページへ戻る

聴診記 一覧一覧